ボックス買いは得なのか、損なのか?
ボックス買いとは、例えば、10頭立てのレースでその中の内、この3頭の争いになるだろうと予測したけれども、どの2頭が1位と2位になるかわからないという時に、とりあえず3頭のうちいずれか2頭が1位と2位になる全種類の馬券を買う。そしてどの組み合わせでも配当を受け取れるようにする、という買い方です。
つまり、A-B、B-C、A-Cの3種類の馬券を買えば、どの2頭が1位、2位になっても配当が得られます。
この場合、A-Bが当たり、配当が5倍程度として、3000円の投資(1000円×3種類)なら5000円にしかなりません。
5倍の馬券を当てたにもかかわらず、全体の儲けは1.67倍にしかならないわけで、カタそうな馬の複勝(3位までに入ればいい)を当てて自慢するようなものです。
4頭のボックス買いもポピュラーです。例えばA.B.C.Dのボックス核1000円と言えば、馬券を1枚で売ってくれます。
4点の組み合わせはA-B、A-C、A-D、B-C、B-D、C-Dの6種類なので、この例だと1000円ずつの6種類なので6000円の投資になります。
へたをすると当たっても投資額の半分も戻らないこともあります。競馬で何点も押さえるという行為は、勝ってもうまみがなく、負けたときの金額が大きくなる賭け方で、統計学的には回数を増やす効果だけが増大し、それに伴ってマイナスの効果が早く出現してしまいます。
単に回数が増大するだけではありません。
6レースに1種類ずつ賭けた場合、2レース以上当たることもありますが、ボックス買いで1レースに6種類の馬券を買うと、当たっても最高の1種類のみです。
これは分散を小さくする効果をもたらします。
たくさん買うと回収率が悪くなる。回数を増やすこと、分散を小さくすることの効果はいずれも収支を悪くし、分散が小さくなれば、大数の法則の効果が現れる回数よりは少ないという関係があるのです。
たくさん買えば当たる確率は増大しますが、その分投資額に対する回収率が悪くなり、結局回数を増やし分散を小さくする効果しかない、早く確実に負ける方法なのです。